「猫の室内外は絶対にやめてくださいって本当かな?理由はストレスでかわいそうだから?」
猫は、かつて外を歩いているイメージでしたが現在は「室内飼い」が推奨されています。
ですが、その一方で「猫の室内飼いは絶対にやめてください」という声もあるため、本当かどうかが気になることもあるでしょう。
- 猫の室内飼いは絶対にやめてくださいというのは本当か?
- 猫の室内飼いは絶対にやめてくださいと言われるようになった発端は何か?
- 猫にストレスなく室内飼いするポイントは何か?
など猫を飼う人はくわしくについて知りたいところですよね。
というわけで今回は「猫の室内飼いは絶対にやめてくださいと言うのは本当か」についてお話ししていきます。
あわせて、猫にストレスを与えず室内飼いするためのポイントについても触れていきますので、ぜひ参考にしてみてください!
猫の室内飼いは絶対にやめてくださいは嘘?現代では真逆!
「猫の室内飼いは絶対にやめてください」は、現代では間違った意見と言えます。
というのも、以下のような理由があるからです。
- 日本動物愛護協会も「完全室内飼い」を推奨
- 室内飼いのストレスで病気になるということは考えにくい
- むしろ外飼いの方が危険がいっぱい
というわけで、これらの「猫の室内外は絶対にやめてくださいは嘘と言える理由」についてそれぞれお話ししていきます!
日本動物愛護協会も「完全室内飼い」を推奨
「猫の室内飼いは絶対にやめてください」は間違った主張と言えるのは、日本動物愛護協会も室内飼いを推奨しているからです。
Facebook上で日本動物愛護協会は以下のように述べています(一部抜粋)。
「にゃんぱく宣言」の猫を外に出してはいけない、というフレーズに賛否両論あるようですが、JSPCAでは猫の完全室内飼いを推奨しています。
猫を家に閉じ込めるのはかわいそう、自由にさせた方がよい、
と考える人もまだまだ多いようです。
猫は上下運動ができるスペースを作れば家の中だけで暮らすことができ、家の中だけがテリトリーとなります。
ほかの猫に侵入されることもなく、自分のテリトリーで幸せに安心して暮らすことができます。成猫からでも慣らすことはできます。
引用:Facebook
飼い主のいない猫の寿命は、5~6年とも言われています。家の中で大切に飼ってあげれば20歳を超える子もたくさんいます。
ペットの幸せは、最後まで飼い主さんと一緒に過ごすことだと思います。
家族に迎えた猫と末永く一緒に暮らすためにも完全室内飼いをお願いいたします。
引用:Facebook
猫が快適に暮らせる環境を作れれば、室内飼いが猫のストレスになることはなさそうです。
また、家の中で飼ったほうが、外で暮らす猫よりも4倍以上寿命も長くなるとのことですよ。
こういったことを考えると、猫にとって安心で安全なのは室内飼いと言えます!
室内飼いを推奨するのは日本動物愛護協会だけではありません。
環境省や自治体なども、室内飼育をすすめているのです。
ストレスで病気になるということは考えにくい
猫が室内で暮らすストレスから病気になるとは考えにくいことも「猫の室内飼いは絶対にやめてください」が誤った認識と言える理由です。
というのも、猫は狭いなわばりでもストレスなく生きられる動物だからなんですね。
むしろ狭い場所が好きな猫にとって、天敵がいない室内は生活するのに適した場所です。
また、猫を室内飼いしていてストレスから病気になったという報告がされたこともありません。
基本猫は広い場所を走り回るよりも上下運動をする動物です。
室内飼いでも昇り降り運動ができる場所や窓の外が見える環境を用意すれば、猫はストレスを感じず暮らせます。
猫が室内飼いのストレスで病気になる可能性は低いですが、気になる場合は猫が快適に暮らせる環境を用意するといいでしょう!
室内飼いでストレスになるとしたら、不潔なトイレや騒音などが考えられます。
むしろ外飼いの方が危険がいっぱい
「猫の室内飼いは絶対にやめてください」が間違った意見と言えるのは、外飼いの方が猫にとって危険だからです。
猫を外飼いすると、以下のような危険にさらされます。
- 交通事故に遭う
- ノミやダニに寄生される
- 捕食した虫やネズミから寄生虫に感染する
- ほかの猫からの病気の感染やケンカによるケガ
外飼いの猫はこのような事故や病気にかかるリスクが高く、命を落とすことも珍しくありません
また、公共の場でフンや尿をしたり、物を壊したりすることで、腹を立てた人に虐待される可能性もあります。
さらに特に理由もなく、自分より弱い動物を虐待する人もいるのでリスクはかなり高いのです。
こういったことを考えると、室内飼いのほうが猫にとって安心で安全に暮らせると言えるでしょう。
よって、「猫の室内飼いは絶対にやめてください」は猫にとって本当に幸せなのか、正しい主張なのか疑問が残ります!
「猫の室内飼いは絶対にやめてください」はどこから始まった?
「猫の室内飼いは絶対にやめてください」は一体どこから始まったのか気になる人もいるでしょう。
その発端のひとつが『猫の室内飼い(監禁虐待)を許さない会』という団体の存在です。
『猫の室内飼い(監禁虐待)を許さない会』は以下のように主張しています。
猫の室内飼い(監禁飼い)は完全に虐待
猫は自由に外を出入りするのは当たり前
カブトムシやハムスターと同じ感覚で猫を監禁飼いする飼い主は動物虐待の犯罪者
引用:togetter
猫を完全室内飼い(監禁虐待)する人間は従順な奴隷が欲しいだけ 猫に自分を神のように崇めてほしいのです
自分の惨めな人生をごまかすためのマスターベーションでしかありません
引用:togetter
猫の完全室内飼い(監禁虐待)は人間が管理・規定するもの以外は存在を認めないという風潮の表れ
こんな狂った言説を放置していたらファシズムに支配される
引用:togetter
全ての猫に去勢手術を強制すれば猫は絶滅する
そんなことも理解できない馬鹿があまりにも多い
お前らこそ去勢して馬鹿の子孫残すんじゃねえぞ
引用:togetter
これらの主張を見ると、過激で攻撃的な印象を受けます。
また、主張には科学的根拠にも乏しいことがわかりますよね。
しかし、こういった考えに賛同する人が一定数いるのも事実です。
その主張が広がり「猫の室内飼いは絶対にやめてください」という声が徐々に広まっていったのでしょう!
外は危険! 「猫の室内飼い」におけるメリットとは?
「猫の室内飼いは絶対にやめてください」という声はあるものの、猫にとって外で暮らすのが危険なのは事実です。
一方、猫の室内飼いは以下のようなメリットがあります。
- 交通事故や迷子を予防できる
- 他の生き物からの伝染病やケガを予防できる
というわけでここでは、『猫の室内飼いにおけるメリット』についてそれぞれお話ししていきます!
交通事故や迷子を予防できる
室内飼いの猫は交通事故や迷子になる危険を防げるというメリットがあります。
猫は交通ルールがわからないので、赤信号でも道を渡ったり、急に飛び出したりすることも珍しくありません。
そうして車にひかれてケガをしたり、命を落としたりする猫が多くいるんです。
犬は車をとっさに避けることが多いのですが、猫はそのまま固まってしまうのですね。
未去勢のオス猫の場合は、メス猫を追いかけた際に事故に遭うこともあります。
また、迷子になって元の場所へ帰れなくなることも十分あり得ます。
人間であれば、誰かに道を聞いたり、自分で調べたりして帰れますが、猫にはそれができません。
そうすると食事にありつけなかったり、ほかの猫とケンカしたりといった別のリスクも高まります。
他の猫とのケンカから逃げたことで、ますます家から離れていってしまうこともあるのです。
室内飼いであれば、これらの危険にさらされることなく安全に暮らせるので、猫にとってメリットと言えるでしょう!
他の生き物からの伝染病やケガを予防できる
他の生き物からの伝染病やケガを予防できることも、猫を室内飼いする大きなメリットです。
というのも、猫はもともと単独で狩りをする動物なので、外に出るとトカゲやネズミなどを捕まえて食べるからなんですね。
それらの動物には寄生虫がいることが多く、猫が食べることにより感染する可能性があります。
室内飼いの猫であれば、食事は基本的に人間が与えるものに限られるので感染の心配がほとんどありません。
また、外に出るとほかの猫に遭遇してケンカをしてケガをしたり、感染症をもらったりすることもあります。
感染症には命にかかわるリスクの高いものがたくさんあるのです。
前述したように、交通事故に遭いケガをすることもあるでしょう。
室内飼いなら、外に出る時は飼い主が一緒にいる場合がほとんどのはずですよね。
そうであれば、上記のような危険から守ってあげられるため、猫にとってメリットが大きいと言えます!
猫をストレスなく健康的に室内飼いするためのポイント
猫を室内飼いするなら、快適に暮らせる環境を整えてあげたいもの。
猫をストレスなく健康的に室内飼いするためのポイントは以下の通りです。
- 運動できるスペースやキャットタワーを確保する
- 外の景色を見たり太陽の光を浴びたりできるようにする
- 誤飲・誤食を防ぐために対策を徹底する
- 飼い主との適度なスキンシップを心がける
- 大きな音や驚かすような行動を避ける
こういった環境を準備すれば、猫も快適に暮らせます。
というわけでここでは「猫をストレスなく健康的に室内飼いするためのポイント」についてそれぞれお話ししていきます!
運動できるスペースやキャットタワーを確保する
室内外の猫は行動範囲が狭いため、運動不足から肥満になりやすいのです。
そのため、運動できるスペースやキャットタワーを確保するといいでしょう。
猫は高いところが大好きなので、キャットウォークやキャットタワーを設置してあげるとストレス軽減にも役立ちます。
設置がむずかしい場合は、危険がないように家具などを上手に組み合わせて猫が上り下りできる場所を作りましょう。
さらに飼い主さんが猫じゃらしで遊んであげるなどして運動できる機会を増やすといいでしょう!
猫とのコミュニケーションにもなりますよ。
外の景色を見たり太陽の光を浴びたりできるようにする
猫をストレスなく健康的に室内飼いするには、外の景色を見たり日光浴できたりする工夫も必要です。
というのも、猫は室内から外を見て「自分の縄張りが安全だ」と確認する生き物だからなんですね。
つまり猫の縄張りは家の中ということになります。
家の中が縄張りだとわかれば、外に出る必要はありません。
また、室内飼いの猫は太陽の光を浴びる機会が不足しがちです。
猫は日光浴をすることで体内時計を調整したり、血行が良くなり病気の予防に役立ったりします。
さらに皮膚についた寄生虫の繁殖を抑制する効果もあるのです。
そのため、太陽の光を浴びられる環境づくりも大切なんですね。
外の景色を楽しみながら日光浴できるような場所にベッドやキャットタワーを置いてあげると良いでしょう!
ただし、白い猫などは日の浴びすぎで耳などに炎症を生じる場合があるので注意してあげてくださいね。
ブラインドやカーテン、すだれなどを上手に利用して適切な日光浴ができるようにしましょう。
誤飲・誤食を防ぐために対策を徹底する
猫を健康的に室内飼いするには、誤飲や誤植を防ぐ対策を徹底する必要があります。
とくに、子猫や若い猫は好奇心の強さから遊んでいるうちに飲み込んでしまうことが多いので要注意です。
大人の猫でも決して油断はできません。
遊んでいるうちにひも類を飲み込んだことで腸に絡まり、開腹手術をすることもあるほどです。
猫が誤飲、誤食しそうなものを手の届く場所や、目のつくところに置かないよう気をつけましょう。
また、うっかり出しっぱなしにしないようにする配慮も必要です。
紐や飾りのついた猫じゃらしなどは必ず片付けるようにしてください。
猫が誤飲、誤植をすると中毒を起こす植物や食べ物もあります。
そういったものを、そもそも持ち込まない、減らすといったことも良い対策のひとつです。
観葉植物や生け花などは飾らない方がいいでしょう。
ちなみに、以下の食べ物や植物は猫が中毒を引き起こすので参考にしてみてください!
- 玉ねぎ、ニラ、ニンニクなどのねぎ類(加熱してもリスクはなくなりません)
- カフェイン(コーヒーだけでなく日本茶や紅茶、烏龍茶、抹茶も危険です)
- チョコレート(ココアも含まれます)
- アルコール
- 人間用のサプリメント
- ユリ科の植物
飼い主との適度なスキンシップを心がける
猫を室内飼いする場合は適度なスキンシップを心がけましょう。
スキンシップは過剰になっても不足しても猫にとってストレスになります。
そのため、スキンシップをする時は猫の気分を察知する必要があるんですね。
嫌がっている時は無理に構わず、甘えたそうな時は十分にスキンシップを取りましょう。
ちなみに、嫌がっている時は逃げたり、軽く威嚇してきたりすることが多いです。
抱っこしているときに、しっぽをパタパタ振ってイカ耳(耳が寝た状態)になると「おろして」のサインなので気を付けてください。
一方、甘えたい時は頭や体をこすりつけてきたり、おなかを見せてきたりすることも。
しっぽがピンと立っていたら甘えたい気分です。
猫にも気分があるため、察知しながら適度なスキンシップを心がけるとストレスになりにくいでしょう!
大きな音や驚かすような行動を避ける
猫は静かな環境を好むので、ストレスを与えないよう大きな音や驚かすような行動は避けましょう。
そういった行動をすると、不安や恐怖から猫が攻撃的になってしまうこともあるんです。
大音量でテレビや音楽を流し続けたり、急に大きな声で話しかけたりするのは猫にとってストレスになります。
また、猫は警戒心の強い動物なので、知らない人が家に来ることがストレスになることも。
そのため、来客がある場合は猫に大きな声で話しかけたり、急に抱っこしたりといったことをしないように伝えましょう。
猫が不安や恐怖を感じることなく、安心に過ごせる環境を作ることも大切です!
まとめ
今回は「猫の室内飼いは絶対にやめてくださいと言うのは本当か」についてお話ししました。
結論から言うと「猫の室内飼いは絶対にやめてください」は間違った意見です。
むしろ現代では、猫は完全室内飼いが強く推奨されています。
これは、日本動物愛護協会や環境省も推奨しているため、信頼性の高い事実と言えるでしょう。
それにも関わらず、真逆の話が広まったのは『猫の室内飼い(監禁虐待)を許さない会』が発端です。
ですが、猫を外で飼うのは危険であり、室内飼いには以下のようなメリットがあります。
- 交通事故や迷子を予防できる
- 他の生き物からの伝染病やケガを予防できる
また、猫が室内飼いのストレスから病気になることは考えにくい点についてもお話ししました。
こういったことから考えても、猫にとっても室内飼いの方が良いと言えます。
猫をストレスなく健康的に室内飼いする時のポイントは以下の通りです。
- 運動できるスペースやキャットタワーを確保する
- 外の景色を見たり太陽の光を浴びたりできるようにする
- 誤飲・誤食を防ぐために対策を徹底する
- 飼い主との適度なスキンシップを心がける
- 大きな音や驚かすような行動を避ける
こういったことに気をつけてあげると、猫もストレスを感じず快適に暮らせるでしょう。
外の危険から猫の命を守れるのは飼い主だけです。
猫を飼おうとしている人は、今回お話した内容をぜひ参考にしてみてください!